未熟

　ナンだか、久し振りにふと昔のことを思い出しました。

　私は１８才で某大手住宅メーカーに就職し、製造ラインで働いていました。

　当時の私は、人見知りも激しく（今でもそういったことはありますが…）本当におと

なしい人間でした。

　ですので、よく言えば寡黙でまじめな人間・悪く言えば暗い人間で通ってたと思いま

す。

　毎日製造に追われ、ライン長からは怒られ楽しいことはほとんどなく嫌なことばかり

だったように思います。

　私が辞めると言った時、ほとんどの会社の人間は、「どこ行っても一緒やぞ」の一言で

した。

　しかし、ある方から「お前は、直属の部下ではないからあまり口は出せんけど、一生

懸命に働いているし、お前の書いたレポートもみたけど俺は良いところに目をつけたと

思ってた。俺がお前の上司やったら絶対辞めさせへんけどな。」と言われたことは今で

も忘れません。

　色んな見方はあると思いますが、ちゃんと自分のやっていることを見てくれていた方

がいたんだなぁと思います。

　未熟で経験不足だった自分・もう少し頑張れたのではないかと思っていた自分・何も

かもが嫌やになっていた自分…。本当に、私は弱い人間でした。（今でもそんなに強く

はないですがね）

　今は、少し経験も積み強くなったかな？と思います。

　しかし、会社を辞めたことも後悔してませんし、今の仕事を始めた事も後悔はしてい

ません。

　新しいスーツに身を包み、新入社員らしき人を見かけふと昔の自分がダブりました。